ありのままの自分で世界とつながろう
子どもの問題を解決するためには、
大人自身が自分たちにとって嘘のない生活を実現することが必要だとの認識から、
1996年に団体設立。後にNPO法人格を取得し、今年で25周年を迎える。
常識や社会通念に囚われず、自治によって場・仕事・コミュニティを創造し続けている。
設立は1996年。今年で25周年を迎えます。「場」をつくり出すことで日常を変えていけると考え、その実践として子どもの居場所づくり、カフェ、個人向けの講座、組織研修などに取り組んできました。
1990年〜 子どもの居場所づくりがスタート
地域の子どもたちのためのボランティア活動が、われわれの前身です。
いまでこそフリースクールや子ども食堂など、子どものための学校外の場づくりは盛んですが、1990年代の中頃には社会的な認知を得ていませんでした。わたしたちが子どもたちのためにスペースを開設した際にも「ふつうに学校に行っている子のためになぜ?」「問題のある子どもたちのためですか?」と怪訝な顔をされたものです。
それでも、前身の子ども会活動現場から、私たちは「学校でも家庭でもない子どもの居場所」が必要だと考え、独立独歩で団体設立をして活動を始めました。当時の日本はまだNPO法人格はありませんでした。
1996年〜 子どものことは大人のことから
子どもたちがそこを居場所だと感じるためには、子どもを見守る大人が安心していなければなりません。この構造は、居場所だけでなく、学校や家庭でも同じです。大人は子どもの生活環境そのものです。
私たちもそのことに気付き、大人のための活動を様々に取り組み始めました。身体をつかったワークショップなどを鳥山敏子さんや野口整体などから学び、身体性という観点を自分たちの現場や組織運営にいち早く取り入れました。もっとも「ワークショップ」と言っても、「何かのお店ですか?」と言われた時代で、孤立無援の活動でした。
2000年〜 事業化することの大切さ
大人の活動には様々なものがありましたが、そのなかで経済活動(お金を生み出す活動)の必要感が高まりました。シンプルにお金がなかったからですが、どこか「シェルター化」して社会から切り離されている組織の在り方を、もっと社会化する必要を感じたからです。NPOの法人格も取得しました。
15年間に渡って地域のみなさんに親しんでいただいたカフェ事業のはじまりは、この頃からでした。資金もなく専門家もいませんでしたが、必要な時間をかけて知識や技能を学び、資金を集めて開設しました。
このような活動を支援してくださる全国の方とも少しずつつながり、活動の認知も進みました。
2010年〜 場づくり支援を本格化
れんげ舎のことを「場づくり」というキーワードと紐付けてご存知の方も多いでしょう。この頃になるとNPOの社会的な認知が進みましたが、事業をやっているNPOの多くは行政からの委託事業や補助金、民間企業からの助成金などに頼っていました。
私たちは以上のように独立独歩でやってきたため「どうやって運営してきたの?」「活動をつくり出すにはどうしたらいいの?」「どうやったら続けられるの?」という質問や相談が増えてきました。そこで「場づくり支援」を本格化させました。
主催事業である「場づくりクラス」もはじまり、半年間・15回のコースには200人以上が学びました。また代表の長田英史は、日本全国を講演やコンサルでまわり、年間150回以上の講演を行ってきました。著書『場づくりの教科書』(芸術新聞社)は、Amazon「NPO・NGO部門」で1位、「ビジネスライフ部門」で4位を獲得し、ロングセラーになっています。
──そしてコロナがやってきて、現在に至っています。
自分たちの力で新しい現実を創り出す
このように、わたしたちの活動は、草の根的な手づくりの活動から始まり、様々な事業や場づくりを実践してきましたが、いずれも行政や企業からの委託や補助に頼らずに、自力で成し遂げてきました。
とはいえ、組織内に専門家はいませんでした。何かに取り組みたいときには、組織内で立ち上げのチームをつくり、会議を重ね、学習会やテストを繰り返すことで事業化してきました。
脚光を浴びているスタートアップ企業のように、アイデアを活かして資金調達して…というようなストーリーとは、われわれは無縁でした。れんげ舎の強みは、「自分たちが求める場をつくる経験、続ける経験といずれのノウハウを持っていること」です。その強みを活かして、アフターコロナの乱世で、新しい場づくりを始めました。それがこのカンパニーです。
所在地:
〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-5-3西新宿ダイヤモンドパレス1311
電話:03-4571-0853 FAX:020-4623-4613